広角打法で2年連続開幕スタメンを手にする。日本ハム野村佑希内野手(20)が23日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主トレを行った。

多くの時間を割いたのは、オープンスタンスで外角球を右方向にはじき返す打撃練習。内角打ちを得意とする若武者は、外角への対応にも磨きをかけ、初の1軍スタートとなる春季キャンプ初日から猛アピールする。

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野村が技術アップへ、鎌ケ谷の室内練習場にこもった。マシン相手の打撃練習。投手方向へ体を開くようなオープン気味のスタンスで、外角球を打つ練習を繰り返した。「体の中(正面)でしっかり強く打球をとらえられるように、という意識付けの練習」と意図を明かした。

開幕スタメンを勝ち取った昨季は、すぐにプロ初本塁打もマークし、持ち前の長打力を見せつけた。特に内角球に対して、腕をたたんで巧みにさばく技術が高く、外角打ちも強化されれば鬼に金棒。「(昨年)ファームの時にずっと小田コーチと、どういう調整が合うのかなと考えながらやってきたことの1つ」と継続してきた取り組みを、今オフも続けている。

チームでは主砲中田も同じようなメニューを取り入れている。昨季は右方向への打球の飛距離も伸び、31本塁打で最後までキング争いを繰り広げた。オープンスタンスから右方向へ打つと、体の開きを抑えるコツがつかみやすいとされる。中田の指導を行うトレーナーの秀島正芳氏(38)は「動きを覚えることによって(バットの)ヘッドスピードがボールに伝わって、効率よくボールが飛ぶようになる」と話している。

野村は高卒3年目で初の1軍キャンプスタートが決定。「スタートから勝負させてもらえる場所をいただいたので、そのチャンスを自分のものにできるようにしたい。(2月)1日に僕は照準を合わせる」。輝くシーズンにするために最高のスタートを切る。【山崎純一】