チーム最年少の日本ハムドラフト5位根本悠楓投手(17=苫小牧中央)が9日、沖縄・国頭の2軍キャンプで初めてブルペン入りし、捕手を立たせて30球を投げた。

「久しぶりのブルペンだったので楽しかった。最高です」と振り返った。

ポーカーフェースの裏に、緊張を隠した。実は「緊張で顔が固まっていました」と苦笑い。ブルペン投球は昨年11月以来とあって、マウンドの傾斜につんのめることもあったが、伸びやかな直球を捕手のミット目がけて投げ込んだ。

昨年までのこの時期は、体育館で跳び箱のロイター板にマットを敷いた“即席マウンド”で練習していた。2月に土の傾斜で投げる感覚に、声は弾んでいた。視察していた担当の白井スカウトは、かつてソフトバンク、巨人で活躍した技巧派左腕の姿と重ね「ボールの切れ、変化球を含めてタイプ的には杉内かな」と期待した。

宿舎では、18年夏の甲子園優勝投手の柿木と同部屋。太平洋を望む北海道の虎杖浜で育った道産子は、沖縄での生活に「イクラ、エビ、ホタテ…恋しいです」と故郷の味を懐かしむ。「今年1軍で投げられたら。早く北海道へ行きたいです」と、凱旋(がいせん)を誓った。【中島宙恵】