本拠地初勝利へ腕を振ったが、三度目の正直もならずプロ初黒星を喫した。ロッテ佐々木朗希投手(19)がソフトバンク戦でプロ4度目、ZOZOマリンでは3度目の先発マウンドに上がった。1回2死から柳田に先制被弾を浴び、2-2の6回にも再び柳田に勝ち越し打を許し、この回途中で降板。5回1/3を5安打3失点で負け投手になった。それでも2~5回まで4イニング連続で3者凡退に抑え、6三振を奪った。

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侍の壁は厚かった。1回2死、ロッテ佐々木朗はソフトバンク柳田に初球153キロを左中間席中段まで飛ばされた。6回1死三塁の“再戦”では全5球フォークで攻め、今度は中前への勝ち越し打とされた。真っすぐも、変化球も打たれた。「日本を代表するバッターと対戦できたことはとてもいい経験になりました。やっぱりフルスイングが印象的でした」。屈指の強打者の胸を借り、勉強した。

前回10日のヤクルト戦でも、柳田と同じく東京オリンピック(五輪)代表入りした村上に1発を浴びた。5回終了時点では勝利投手の権利を得ていたが逆転を許し、栗原に初めての四球を出したところで井口監督が出てきた。84球はプロ入り後、自己最少での降板となった。「球数というより、イニングを投げきれなかったのが今日のすべてです」。プロ初黒星に悔しそうな表情を隠さなかった。

それでも内容はまとまっていた。4戦目で初めて正捕手田村と組み、2回から5回は走者を出さなかった。最速154キロで奪三振は自己最多の6個。井口監督は「投球的には非常によかった」とたたえた。再度登録を抹消しての調整となる。本拠地初勝利は3度目の挑戦でもつかめなかった。ただ確実に近づいている。【鎌田良美】

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