侍ジャパンに追加招集された日本ハム伊藤大海投手(23)が、8日ロッテ戦(ZOZOマリン)で前半戦、最後の先発に臨む。前回登板で、球団の新人としては15年ぶりとなる5連勝を飾ったばかり。栗山英樹監督(60)は、今季1勝6敗1分けと苦しめられているロッテ討ちを、若きサムライに託した。苦手攻略で負の連鎖を断ち切って、後半戦の巻き返しへ弾みをつける。

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東京五輪に出場するサムライに、最後に加わった日本ハム伊藤が、苦手ロッテ討ちに挑む。9日ロッテ戦で前半戦最後の登板に臨む新人右腕へ、栗山監督が負の連鎖を断ち切る勝利を課した。チームは今季、ロッテ相手に8試合を消化し、わずか1勝と大苦戦。最下位低迷の大きな一因となっている。

栗山監督 ロッテには今、相性が悪い。それを考えたら、ロッテから(勝ち星を)取らないといけない。(伊藤は)ジャパンの投手なんだから、しっかり取りに行って欲しい。特徴のあるボールを持っているから、それを生かせるように投げてくれたら。

東京五輪出場を辞退した巨人菅野に代わり、伊藤が野球日本代表「侍ジャパン」に追加招集されたのは、今月5日。新人では広島栗林と2人だけで、中継ぎ起用が濃厚だ。「他の人と違う球筋を持っているというのはプラス。悲願である金メダルを持って帰って来てくれると信じている」と指揮官。エース上沢に並びチームトップの6勝を記録し、新人王争いにも参戦する右腕は、チームにとって希望の星となっている。

伊藤は1日楽天戦(楽天生命パーク)で今季6勝目を挙げて以降、長期遠征中の1軍を離れて、千葉・鎌ケ谷を拠点に前半戦最終登板に向け調整を重ねてきた。7日の試合前、球団OBで日本代表の建山投手コーチと今後について話をした栗山監督は「きちんとした形で(代表チームに)お渡ししたい」。背番号17の6連勝を信じて、敵地マウンドへ送り出す。【中島宙恵】