<日本ハム0-5オリックス>◇13日◇ウインドヒルひがし北海道スタジアム

オリックスのドラフト3位、来田涼斗(きた・りょうと)外野手(18)が、12球団の高卒新人一番乗りでプロ1号弾を放った。

物おじしない性格が生んだ、プロ初打席初球の初ホームランだった。オリックス来田はある日、12歳上のラオウ杉本に突然、インスタグラムを通してメッセージを送った。

「舞洲のロッカーにあるグローブ、使ってますか?」

ラオウ杉本は画面を見ながら、やや困惑したが「使ってないから、使ってもいいよー!」と優しく返事した。杉本は「キャンプで少ししゃべっただけで(距離感は)まだそんなに…。LINE、まだ知らなかったんで、インスタに来ましたね(笑い)」と振り返る。その直後に「冗談で、インスタに載っけとけよ! って送ったら、速攻で載せてくれた。なんか、それがうれしくて…」。臆することなく懐に飛び込み、ハートをつかんだ。「最初はレンタルと思ってたんですけど、かわいかったから、そのままあげました。ガツガツくる後輩、好きなんで」。始まったばかりのプロ生活で、先輩に一歩目から踏み込む姿勢は、打席でも同じだった。【オリックス担当=真柴健】

◆来田涼斗(きた・りょうと)2002年(平14)10月16日生まれ、兵庫県神戸市出身。小学6年時にオリックスジュニアに選出された。明石商では1年夏、2年春夏に甲子園出場(20年夏の甲子園交流試合を除く)。2年春の智弁和歌山戦では春夏を通じ史上初めて、同じ試合で先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打。同夏の履正社戦では史上初となる通算2本目の先頭打者本塁打。20年ドラフト3位でオリックス入団。180センチ、85キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸500万円。