DeNA牧秀悟内野手(23)がプロ野球史上初の、新人でサイクル安打を記録した。

9回の先頭打者で岩貞祐太の2球目、スライダーを右翼線に運んだ。仲の良い右翼手の佐藤輝明からの返球が遅れる間に、三塁に悠々と到達。三塁塁上で右手を上げた。場内からアナウンスがあり、花束を受け取った。

2回に右越え二塁打、3回に右中間へ14号3ラン、4回に中前2点打を放ち、今季8度目の猛打賞を達成していた。こちらは7度で並んでいた中大の先輩、59年桑田武を超える62年ぶりに球団新人記録を更新していた。

第2打席の本塁打には「チャンスの場面だったので、初球から打ちにいこうと決めていました。宮崎さんがつないでくれたので、ランナーをかえすことができうれしいです」とコメントした。第3打席の2点適時打には「自分のミスで得点を与えてしまったので、とにかく後ろにつなぐ気持ちでいました。追い込まれていましたが、コンパクトなスイングで捉えることができました」と話していた。

◆牧秀悟(まき・しゅうご)1998年(平10)4月21日、長野県中野市生まれ。松本第一では甲子園出場なし。中大では3年春に首位打者、同秋にMVP。ベストナイン4度(遊撃手1度、二塁手3度)。3年時の日米大学野球で日本代表の4番を務めた。20年ドラフト2位でDeNA入り。21年3月26日の巨人との開幕戦で3番・一塁手としてプロ初出場。178センチ、93キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1300万円。

▽DeNA三浦監督(牧のサイクルに)「すごいですね。新人で初ですか。打席で集中力があって、しっかり走っていたからこそ。あれだけ(逆方向へ)飛距離が出るのが牧の持ち味」