中日福谷浩司投手(30)が2日、右足親指の骨折のため、出場選手登録を抹消された。8月31日の阪神15回戦(甲子園)に先発した際、3回2死一塁の場面で近本の打球が右足を直撃(投安)。その後も続投して無失点投球を続けたが、5回に突然乱れ、1死も取れずに5失点降板していた。打球直撃後は、痛みをこらえて投球を続けていたとみられる。

福谷は1日に名古屋市内の病院で検査を受け、骨折が判明。阿波野投手コーチは「簡単に1回飛ばし、とかいかない状況」と説明し、今季残り41試合での戦列復帰に黄信号がともった。

福谷は昨季、大野雄に次ぐ自己最多の8勝をマーク。今季は初の開幕投手を務め、前半戦は4勝9敗と苦しんだが、後半戦は投球内容が上向いていた。Bクラスからの巻き返しへ、与田監督ら首脳陣は福谷を大野雄、柳、小笠原とともに先発4本柱と期待。阿波野コーチは「福谷はいろいろ考えながら常に試合に臨んでいた男。(五輪中断期間中の)エキシビションマッチの期間をうまく利用して、内容、きっかけをつかんだだけに残念」と、開幕右腕の離脱に肩を落とした。

中日の先発ローテは組み替え必至となった。9月7日の敵地広島戦から9連戦を迎え、1日挟んで10連戦が続く。与田監督は「いろいろ考えていく」と思案顔。2軍ローテ組の勝野、岡野、笠原、山本、清水、ベテラン山井らも含めて、福谷の穴を埋めていくことになる。【伊東大介】