クライマックス・シリーズ(CS)敗退から3日、早くも来季への戦いが始まった。

巨人松原聖弥外野手(26)が15日、川崎市のジャイアンツ球場で始動。この日、1軍は休養日とされていたが、CSメンバーの若手・中堅選手(吉川、立岡、若林、北村、増田大、岸田、八百板、広岡、喜多、高梨、畠、今村、田中豊、高橋、大江、戸郷)とともにファーム練習に参加した。「僕なんか休んでる場合じゃない」とフリー打撃、守備練習で2時間半、汗を流した。

松原は今季、球団初の育成ドラフト出身での規定打席到達に、同出身でプロ野球史上最多の12本塁打。球団2位タイの27試合連続安打達成と歴史に名を刻んだ。昨季1軍初出場を果たした26歳にとっては、キャリアハイといえるシーズンを送った。だが、最後は悔いが残る。ヤクルトとのCSファイナルステージでは、11打数無安打7三振。リーグ戦で見せた輝きは影を潜めた。「CSは全然うまくいかなかった。今日から新たなスタートという気持ちの練習でした」と頭を切り替え、この日の練習に臨んだ。

課題は勝負どころでの弱さ。今季は打率2割8分4厘も、得点圏打率は1割7分9厘と落ち込んだ。「得点圏(打率)は終わってた。もっと頭を使って得点圏こそ打てるように取り組みたい」。今季限りで現役引退した亀井にも、引退セレモニーで指摘された“頭を使う”ことで亀井のような勝負強さを身につける。「全然レギュラーという感じでもない。挑戦する気持ちでやってます」。好成績を残したレギュラーシーズンに浸らず、ポストシーズンの悔しさを胸に、来季へのレギュラー争いをスタートした。【小早川宗一郎】