ソフトバンク千賀滉大投手(28)が21日、チームより1クール早く宮崎での秋季キャンプを打ち上げた。

首脳陣からキャンプの参加免除を打診されたが、志願して約2週間のトレーニングを敢行。「いい時間を送れたと思います。僕の中でやりたいことをちゃんとやれたのでよかった」と充実の表情で福岡へ戻った。

20日に行われた日本シリーズ第1戦。昨季まで4年連続で同シリーズの開幕投手を務めた千賀は「4年間も続けてあんなところでやれていたんだな…と。いつも1戦目に投げられた。すごく幸せ者だった」と振り返った。試合は20歳のヤクルト奥川と、難攻不落のエース山本の投手戦。「(山本)由伸もそうですし、奥川君も本当にすごかった。僕もちゃんと頑張らないと」。テレビ画面越しに刺激を受け、来季は再び日本シリーズ第1戦のマウンドに立つ決意を新たにした。

今季は4月に左足首の靱帯(じんたい)を損傷し、長期離脱した。「今年は全然試合で投げられなかった。来年は1年間けがせずに」と意気込む。エースの覚悟に藤本博史監督(58)は「このオフがどれだけ大事かを分かっている。その辺は全然心配してないです」と、全幅の信頼を寄せた。

この日は全体のウオーミングアップに参加し、室内練習場で汗を流した。「オフに向けての立ち上げの2週間。いい感じにやれています」。来季は宮崎ではなく、日本一決戦のマウンドで汗を流す。【只松憲】