日本ハム細川凌平内野手(19)が、イチ流ボディーで1軍定着を目指す。25日、札幌市内で契約更改交渉に臨み、50万円増の570万円でサインした。ルーキーイヤーは10月のデビュー戦で初安打を放つなど、9試合に出場。今オフはイチロー氏(48=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)らが取り入れていた「初動負荷トレーニング」で、シーズン通して戦える土台を作り上げる。

   ◇   ◇   ◇

細川は今オフ、憧れの背中を追いかける。イチロー氏も取り入れていた「初動負荷トレーニング」に挑戦予定。来月には、鳥取市内のトレーニング研究施設で約1週間にわたり、股関節を中心に「しなやかで強い体」を目指す。「イチローさんのような体が自分の中では理想。そこに1つでも近づけるように勉強して、トレーニングしていきたいと思っています」と貪欲だ。

プロ入り前の昨年12月、母校の智弁和歌山で、イチロー氏の特別指導を受けた。初動負荷トレーニングを知るきっかけになったのも、このときだ。「守備をしていても、バッティングをしていても、歩いていても、立っていても、何をしていてもかっこいい選手に自分もなりたい」と、ほれぼれ。秋季キャンプでは新庄BIGBOSSとも初対面し「“顔”になれる選手にならなきゃいけない」と、一流に触れ、意欲をかき立てられた。

今季は1軍デビュー戦の10月18日楽天戦で初安打を放ち、9試合に出場した。初めて臨んだこの日の契約更改交渉では、「この先、20年以上プロ野球の世界で活躍したりレギュラーをって活躍したい」と、球団幹部へ気後れすることなく宣言。50万円増の570万円で更改し「いろいろお金をかけてやっていければ」と、増額分はトレーニングに充てる。「来年は1年間1軍にいること。そして、来シーズンが終わるときに『ショートは細川に任せられるな』と思ってもらえるような選手、プレーをしていきたい」。有言実行へ鍛錬を積む。【田中彩友美】

◆細川凌平(ほそかわ・りょうへい)2002年(平14)4月25日、京都府出身。中学時代にボーイズリーグ日本代表で世界一に輝く。智弁和歌山では1年春の県大会からベンチ入り。高卒後のプロ入りを志し20年ドラフト4位で日本ハム入団。ルーキー年の今季は1軍で9試合出場、打率2割。174センチ、75キロ。右投げ左打ち。