22年こそ、復活イヤーとする。日本ハム石川直也投手(25)が5日、球場開きとなった2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレを行った。

「今年は、気合入っていますよ」。笑みを浮かべながら新シーズンを本格始動した右腕は、虎視眈々(たんたん)とクローザー返り咲きを狙っている。「1年間、1軍で抑えをやるつもりで練習しています」と、新年の誓いを立てた。

大ケガからカムバックする準備は整いつつある。通算150試合登板で24セーブを挙げている右腕だが、20年8月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。実戦復帰は昨年10月のフェニックスリーグ終盤。1試合だけだったが、球速は球場表示で148キロを計測。昨季までの2年間は1軍登板なしに終わったものの、自己最速156キロ右腕は復活への確かな手応えを得て、オフに突入していた。

石川直 2年間、投げていないので取り返すつもりでいきます。だけど、焦らずにいきたい。

リハビリ過程では投球時の意識改革も行った。「右腕を振らないイメージ。悪い時に腕を振っている感覚が強かったので、結果的に右腕が“振られる”のはいい」。イメージの再現性を高めるため、肩や下半身の可動域を広げるトレーニングも地道に行ってきた。「いいフォームで投げられている感覚はあります」と、見通しも明るい。

1月中は鎌ケ谷で黙々と自主トレを続け、ブルペン入りも予定している。体調は万全。春季キャンプへ向けて「最初の紅白戦から投げる気持ちで準備します」と、守護神奪回だけを見据えて突き進む。【木下大輔】

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◆今季の日本ハムの守護神候補 昨季、守護神を務め、56試合に登板し、リーグ3位の28セーブを挙げた杉浦が第一候補。杉浦が2軍調整中の夏場に抑えを任され、3セーブをマークしたB・ロドリゲスも可能性はある。勝ちパターンの一角を担い、最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した堀は、チームで3番目の奪三振率9・45を記録し、抑えの適性はある。自己最多の43試合に登板し1勝2敗、防御率1・86と安定感を見せた井口も候補。ただ、横一線を強調する新庄監督だけに若手からの大胆起用も考えられる。