新人王左腕が、さらなる進化を遂げる。昨季13勝をあげたオリックス宮城大弥投手(20)が、DeNA戦(横浜)でオープン戦初先発し、2回1安打1失点。調整段階を上げた。

【関連記事】オリックスニュース一覧

球数は32球で最速150キロを計測。「思っていたより、真っすぐのキレ、スピードがあった」と手応えを感じた。投球の幅を広げるために習得中のフォークを1球投じ「牧さんのファウルです。(打率)3割以上の打者が振っているので自信がつきます。振らなかったら、あれ? と思いますけど…」とほほ笑んだ。

ブルペン投球の映像分析やデータでは「あまり落ちないと言われているんですけど、僕の中では落ちているつもりです」とあっさり。「相手が(フォークを)真っすぐと思っていると、幅も広がりますし、もっと楽に投げられる。打者も絞りづらくなる」と打者を惑わせる。

さらにバージョンアップしたのは、投球動作に入る前に本塁に正対するのでなく、今季から一塁側を向いた。「(フォームに)壁を作る意味でも挑戦しています。抜け球も少なくなる」とレベルアップにトライする。

中嶋監督は調整段階に「まだ第1段階」と焦らせない。西武との開幕2戦目に先発する見込みで、オープン戦の登板は残り2試合を予定。愛車を購入したばかりの宮城がギアチェンジする。【真柴健】