鈴鹿から来たセナが攻守に貢献した。西武柘植世那捕手は2点を先制した2回、なおも1死一塁で、今季1号の左越え2ランを放った。「滝中さんだったので絶対打ってやろうと。それがホームランになってよかった」。序盤に大きなリードをもたらした。

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楽天滝中とは社会人のホンダ鈴鹿でバッテリーを組んでいた。入社は柘植が1年早く、年齢は滝中が3歳上。ともに19年ドラフトでプロ入りした同期でもある。柘植は5位、滝中は6位で入った。かつて仙台で対戦のチャンスがあったが、打席に向かうタイミングで投手交代してしまった。「投球スタイルが変わってたので(手の内は)分からなかったですけど、ベンチで見てイメージはあった」と、初対戦で直球を捉えた。

肩でも見せた。楽天3連戦で、盗塁王4度の西川らから4盗塁を刺した。「テレビで見ていた選手。スローイングがすごくて、まねしてました」と憧れた炭谷と、ともにスタメンマスクをかぶり、勝った。

森を右手人さし指骨折で欠く中、柘植が先発した今週5試合は4勝。2カード連続勝ち越しで3位に浮上した。「1勝1勝を積み重ねて、全力で戦っていきたい」。名前の世那は元F1ドライバーのアイルトン・セナからもらった。まだまだ突っ走る。【鎌田良美】

▽西武エンス(リードしていたが5回に2四球を出し、4回1/3で降板。2勝目ならず)「ストレスのたまる試合だった。四球で歩かせたり、カウントを悪くする場面があった。次は思ったところに変化球が決められるよう準備していきたい」

▽西武山田(3戦連続適時打。辻監督から「盆と正月がいっぺんに来たみたいだな」と祝福され)「高山コーチとスイングの軌道を変える練習をしていますが、それを試合で出すこと、甘い球は積極的に打ちにいくことを意識して打席に立っています」

▽西武呉念庭(すべて適時打で3安打)「得点圏に走者がいる場面は集中して打席に立っている。山川さんが帰ってきて(チームに)勢いを付けてくれたので、僕たちは乗っていくだけ」