ロッテ打線が、オリックス山岡泰輔にやり返した。6月24日、ZOZOマリンでの対戦で4安打完封された相手を、2週間後にしっかりKOした。

2安打3打点の山口航輝外野手(21)は「みんなでやり返した感があったんで、とてもいい1勝になったんじゃないかなと思います」と充実ぶりを感じさせる表情だった。前回完封時は内野ゴロ3本。併殺でチャンスもつぶした。

6月24日は、マリンに強風が吹いていた。「変化球の曲がり方とかまっすぐの感じとか普段と違うものがあって、対応するのに時間がかかったというか、最後まで対応しきれなかった」と振り返った。

10メートル近い海風で、山岡の代名詞の縦スライダーはどう見えたのか。「なんか、風でフワフワする感じがあって。切れ味というよりは、何(の球種)が来てるか分からない感じがあったので」と証言する。「カットにしろまっすぐにしろ、何きてんやろって感じでやられて」。

フワフワした感じの宝刀に比べると、この夜のスライダーは「自分は、前より切れてたかなと思います」と山口は言う。いつものようなメリハリのある切り取り方。「山岡さんの調子は悪くなさそうでしたけど、浮いてきた変化球を頭に描きながら打席に立ったので、そこをうまく拾えたかなと思います」と、4回の適時打を振り返った。

6回には1死満塁で中越えの2点適時二塁打。試合前までパ・リーグ防御率1位だった右腕を、その一打でKOした。「福浦コーチにも(4回と)やることは一緒だから、あまり力を入れすぎるなと言われて、良い感じで力を抜いて打てました」。870~880グラムほどのバットで、ボール気味の高めを力まず捉えた。

ペナントは続く。前回は山岡に完封された翌日、オリックス山本にも8回無失点の投球をされた。山口に出番はなかった。今回も9日、山岡に続き山本と対戦する。「本当にいい投手ですし、見ていかずにどんどん思い切って。普段通り何も変えることなくやれればいいですし、準備だけしっかりして、悔いの残らないように」。好右腕を続けて打てれば、ロッテは一気に波に乗れる。【金子真仁】

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