敵地3階席へ運んだプロ1号の喜びは、一瞬でしぼんでしまった。日本ハム郡拓也捕手(24)は、5回に先制2ランを放ったが、試合後は悔しさを隠せなかった。

21日、2軍から再昇格後、オリックス戦(京セラドーム大阪)に即スタメン出場。発熱で出場登録を抹消になったレギュラーの野村に代わって、今季初めて1軍で三塁を守った。その守備で、ミスが出てしまった。

6回、2点のリードを追いつかれ、なお無死二、三塁。三ゴロの間に1点を失い、さらに本塁への悪送球で決勝の4点目を許してしまった。本職の捕手だけでなく、右翼や左翼もこなす背番号60は「サードで出ているからには、あそこは絶対にしのがなきゃいけなかった。本当に練習するしかない」と、自分を責めた。

木田監督代行は「ファームでもいつも前向きに野球に取り組んでいる選手。打つ方で結果が出たのは良かった」と郡の1発を喜び、1試合3失策の守備については「不慣れなところを守っている選手も、もちろんいる。その中で、もう一つ粘り強く出来ればいいとは思いますけど、みんな精いっぱいやっていることなので。野球はそういうものだと思っています」と、選手たちを気遣った。

チームは逆転負けで今季4度目の5連敗。36勝54敗で借金18となり、パ・リーグの借金を丸抱えする状態に陥った。同監督代行は「ベンチとして、もう少し考えられるとこがあったのかなと自分では反省している」。苦境の中で、チームにとっては、97年に京セラドーム大阪が開場後、初の6連敗となった。【中島宙恵】

 

○…ポンセもオリックスの4番につかまった。2点リードの6回に吉田正に同点11号2ランを被弾。20日に先発した根本と同様に、相手の看板打者に1発を食らうと、流れを取り戻せずに5回1/3を7安打4失点(自責3)で2敗目。3回には真鍋球審からボール交換を続けて3度も要求される場面もあったポンセは「切り替えて次回、いい結果を出せるように準備したい」とコメントした。