西武内海哲也投手(40)が今季限りでの引退を発表後、初のマウンドに立った。「引退試合ではない。真剣勝負。引退を表明した後でも、それができる。感謝しかない」。出番は8回。3番手で無失点に抑えた。

「内海哲也」-。そう名前をコールされる前から球場には拍手がこだました。ねぎらい、激励、感謝。そんなさまざまな思いが込められた喝采を、緊張する全身で受け止めた。ブルペンから歩を進めるにつれ、拍手の音は大きさを増す。「今までにない拍手。スイッチが入った」。リリーフは巨人時代の18年9月5日DeNA戦以来、まっさらとは違う、6投手の足跡で掘られたマウンド向かった。

中村晃は138キロツーシームで投ゴロ、三森は119キロスライダーで見逃し三振。松田に三塁内野安打こそ許すも、甲斐を三ゴロに。引退を決心した時から今、1軍にいる未来は想像できなかった。だが最速は139キロも制球は健在だ。

まだできることがある。次の世代に示せることがある。「しっかり準備をすることは見せれるかなと思います。背伸びせず、自分のやってきたこと、今までやってきたキャリアの全ての引き出しを開けながら、何とか乗り越えていければいい」。19年のキャリア。最高の集大成を出し尽くす。【上田悠太】

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