広島坂倉将吾捕手(24)がDeNA18回戦(横浜)で2年連続2桁弾となる10号ソロを放った。4回にDeNA大貫から右翼席へ一時は勝ち越しとなる5戦ぶりの1発。6回には中前打で後半戦初のマルチ安打をマークした。復調の兆しを見せるも、チームは投打ともにかみ合わず連敗。4位に転落した。

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体が反応した。同点に追いついた4回2死。坂倉はフルカウントからDeNA大貫の内寄りのスプリットに体をくるっと回転。すくい上げた打球は角度良く右翼方向に上がり、そのままポール際に吸い込まれた。一時勝ち越しとなる10号ソロで2年連続2桁本塁打となった。

「感覚というか、どう打ったか、正直あまり覚えていない。うまいこと打てたのかな」

後半戦に入り、打撃の調子を落とした。前半戦までの打率3割5厘から一転、試合前まで後半戦打率は1割6分7厘だった。一時4番を任された打順は12日巨人戦から6番に下がった。13日巨人戦で後半戦初弾となる9号も「感覚的にいいものはなかった」と復調にはつながらなかった。

試行錯誤する中で、いい反応ができた打撃は兆しのひとつといえる。節目の1発後の6回には、中前打。7月23日ヤクルト戦以来、後半戦初となる1試合複数安打となった。「8月はちょっと打てていなかったので、これから打てるように頑張りたい。これがきっかけになればいいかなと思います」。昨季打率3割2分4厘だった対左投手に、今季は2割4分1厘と苦戦する。20日DeNAの先発は石田。手応えを確かなものとするためにも、大事な打席となりそうだ。

チームはDeNAを上回る13安打を放ちながらも、3点止まり。連敗で4位に後退した。秋山、西川が好調を維持するだけに、坂倉の状態が上向けば打線もつながるに違いない。「僕1人というわけではない。チョーさん(長野)だったり、マツさん(松山)だったり、アキさん(秋山)、アツさん(会沢)もいる。若手は若手として、しっかりとやっていきたい」。コロナ禍で多く起用されている若手のリーダー格として、同世代を引っ張っていく。【前原淳】

▽広島玉村(110日ぶり先発も4回4失点で2敗目)「球自体はそんなに悪くはないかなと思っていました。四球だったり余計なところがあったので、あそこ(4回)かなと思います」

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