ヤクルト石川雅規投手(42)が、史上7人目の通算500試合先発登板を白星で飾ることができなかった。新型コロナウイルス感染から復帰し、7月18日巨人戦以来約1カ月ぶりに先発。初回1死から中前打と四球で一、二塁のピンチを背負い、広島マクブルームの打席。3球連続ボールから、真ん中への直球をとらえられ、左翼席へ先制3ランを浴びた。

米田哲也、小山正明、鈴木啓示、金田正一、東尾修、山本昌に続く大記録。21年目を迎え、達成したベテラン左腕は「先輩方の名前が偉大すぎて、自分の中でピンとこないですけど、それだけマウンドで先発に立てたというのは、すごくうれしい」。今季すでに5勝を挙げ、プロ通算182勝。2回以降は得点圏に走者を背負っても、5回まで追加点を与えない粘りの投球を披露した。打線は広島先発森下を攻めあぐねながらも、徐々にとらえだした。

4回先頭から2者連続内野安打で一、二塁のチャンスをつくった。1死から石川は犠打を失敗するも、塩見が四球を選び満塁。2番山崎が左前へ運び1点返した。5回に再び1死満塁のチャンスで長岡が犠飛で1点差。なおも一、三塁で石川の打席で代打・青木が送られたが、空振り三振に終わった。

石川は5回7安打3失点で初回の3点に泣き、リードを許したまま降板。今季6勝目には届かなかった。

▼石川がプロ通算500試合先発登板を達成した。先発登板の最多記録は米田(近鉄)の626試合で、500試合以上は7人目。過去6人はすべて高校からプロ入りしており、大卒で先発500試合は初めてだ。石川は先発が500試合に対し、救援は16試合だけ。通算500試合以上登板している104人の中で、救援登板数は三浦(DeNA)の47試合を下回り、石川が最も少ない。

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