西武鈴木将平外野手(24)は来季こそスタメンに定着すべくレベルアップを誓う。

今季は開幕1番を勝ち取るも、58試合で打率2割5分。「これから2割7分、2割8分、3割と打てるようになるように。もっと捉えた打球が間を抜けるように」と語った。疲労も出てくる中で、調子を安定させることが課題となる。

思い起こす場面もある。ソフトバンクとのCSファーストステージ1戦目。3回1死一塁。カウント1-1から千賀の154キロ直球を捉えた。大飛球を左中間へ飛ばしたが、柳町に好捕された。一塁走者も飛び出しており、結果的には併殺となった。もし左中間を抜ける力で飛ばせていれば…。欲しかった先制の1点だったかもしれない。「あれも抜けていれば」と心に刻む。

殻を破るべく、手応え、変化を感じられたシーズンでもあった。開幕からスタメンに名を連ねるも、乗りきれなかった。打率2割2厘で5月2日に2軍落ちとなった。しかし、7月16日に1軍に戻ると別人に。7月は39打数16安打の打率4割1分。春の「強く振る」という意識から、球に合わせ「8割」の意識でスイングするように変わった。ボールの見え方も違っていた。

「球が速く見えなくなった。初球のストライクを見逃しても、慌てなくなりました」

目も1軍のレベルに慣れてきた。今までにはなかった体感でもあった。

来季は強力なライバルも入団するかもしれない。11日に渡辺GMがドラフト1位で早大の蛭間を指名することを公言した。3拍子そろい、東京6大学野球で12本塁打。同じ左投げ、左打ちの外野手になる。競合ならば、くじ次第だが、外野争いが激化する可能性もある。「より打てればいい」。期待の若手、レギュラー候補というポジションを脱し、確固たる地位を固める。

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