広島から侍ジャパンに選出された西川龍馬外野手(27)と森浦大輔投手(24)が23日、マツダスタジアムでの秋季練習を打ち上げた。

2選手は25日から宮崎県で行われているフェニックスリーグに参加する。11月に予定されるオーストラリア代表との強化試合などに向けて実戦感覚を養う。

   ◇   ◇   ◇

シーズンの疲れがまだ抜けない中で、投打の2選手が再び戦いのスイッチを入れる。侍ジャパンの西川と森浦は一足早く秋季練習を打ち上げた。来月11月5日の日本ハム戦、6日巨人戦。そして同9日、10日はオーストラリア代表との強化試合に臨む。来春WBC日本代表のメンバー入りに向けたアピールの舞台となる。そのチャンスを得た2選手が、まずはフェニックスリーグで実戦を重ねる。

今回の侍ジャパンは若手中心も、外野陣は日本ハム近藤やヤクルト塩見など豪華な顔ぶれがそろう。さらにWBC本大会では実績者に加え、カブス鈴木の侍入りの可能性もある。西川はWBC出場に向けて「厳しいでしょう」と謙遜しつつも「控えでも入れれば」と意欲を示す。

ただ、フェニックスリーグは若手が実戦経験を積む貴重な場と理解している。「若手の邪魔にならないよう、打席に立たせてもらう。自分の感覚を取り戻せれば」。限られた打席で調整していく。25日からの3試合は代打出場を予定。29日からもフル出場は求めない。通算打率2割9分8厘の安定感と、悪球すら安打にするバットコントロールでアピールしていく。

森浦にとっては初の日の丸となる。大学時代は合宿に呼ばれても、代表選出されたことはない。すでにWBC使用球での練習も始めており、ブルペンでの投球も再開。「ちょっとずつ慣れてきたので、フェニックスで練習をしながら感覚をつかみたい」。球の感覚を覚えていきながら、実戦では打者との駆け引きを磨いていく。

投手陣は特に競争が激しい激戦区だ。今回も球界の注目投手が多く集まる。それでも「まずは強化試合でしっかりアピールしたい。全力で投げて、アピールをしたい」と、いつもは控えめな左腕がはっきりと意気込みを口にした。タレントぞろいの侍で存在感を示すことができれば、世界への扉も開かれる。広島の2選手が戦いに向けた準備を整える。【前原淳】

【関連記事】広島ニュース一覧