阪神の熊谷敬宥、植田海、板山祐太郎の3選手が「ユーティリティー枠」での開幕1軍入りへ前進した。走力が持ち味で、二、三塁に加えて外野にも就ける熊谷について、岡田監督が「いいな、使い勝手な。熊谷は内野の守備うまいもんな」と高評価。「ユーティリティーはやっぱり絶対必要やわな」とうなずいた。

さらに秋季キャンプ序盤で右手人さし指を骨折した植田の名も挙げ、今季同様に「外野やらさなあかんかもわからんな」と言及。また「外国人が入った場合に、もう1枚外野を守れるのもほしいよな。足(代走)から守備固めみたいな、そういうスペシャル(スペシャリスト)はつくらんとあかんわな」と構想を明かした。内外野を守れる板山も「(戦力として)十分やんか」と話した。

監督の評価を伝え聞いた熊谷は「うれしいですけど、まだまだアピールしていかないといけない。守れることも強みですけど、ボロが出ないようにしていきたい」と引き締めた。

○…才木がブルペンで好感触を得た。65球を投げ込み、片山ブルペン捕手からは「今年イチや!」と声が飛んだ。「感覚はすごい良かった」と納得顔。この日多投したフォークは、カーブを投げるイメージで投球することで感覚をつかんだという。「体が開かず、(体の左側が)崩れないのがいいですね」と解説。来季も先発ローテの一角として期待される右腕が、進化を続けている。

○…伊藤将が横浜高の先輩との投げ合いを心待ちにした。楽天から中日に移籍する涌井について「偉大な投手。セ・リーグで一緒にできるのでいろんな話を聞けたら」と話した。中日には同じく横浜高の先輩柳もおり「自分も負けたくない。勝てるように頑張る」と横浜対決は譲らないつもりだ。ブルペンでは新球シュートも交え37球。「どんどん(シュートを)練習できたら」と意欲的だった。

○…岡留が来季1軍デビューから亜大先輩との対戦を実現させる。ソフトバンクを自由契約になり巨人に加入した松田について「亜細亜の偉大な先輩。まずは1軍でしっかり投げないと。人の心配をしている場合じゃないけど、楽しみです」。毎年1月、母校で自主トレする姿に「30(歳)後半になってもすごい体」と刺激を受けていた。「マッチ斬り」へ鍛錬に励む。