北海道・北広島市育ちのサウスポーが、新球場元年を盛り上げる。

日本ハム福田俊投手(26)が25日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主トレを開始した。今季は主に中継ぎで13試合に登板し自責1と安定感をアピール。来年3月開業のエスコンフィールド北海道から最も近い大学、星槎道都大出身の5年目道産子が、来季“第2の故郷”での快投を誓った。

鍛えてくれたボールパークの街、北広島に恩返しする。「まさかあそこにできるとは。見覚えある景色の中で野球が出来る。楽しみ。監督、コーチはまだいるので。すぐに来られますからね。成長した姿を見せられたら」と意気込んだ。

大学時代、現在新球場への入り口になっている交差点までのランニングメニューで、自身をいじめ抜いた。大学のグラウンドから、ゲオ北広島店までを往復する片道約2キロのコースで「“ゲオラン”っていうんです。懐かしいですね」。現在、新球場が建設されている場所は当時、森林だった。「まさか、あそこにできるとは」。同大出身のNPB選手は後輩のロッテ河村もいるが、本拠を置く日本ハムの出身者は唯一で「何とか、いいところを見せたいですね」と思い描いた。

そのための準備を地道に進めている。19日から23日までは帰省を兼ね、札幌で調整。24日に関東に戻った。聖夜は「僕にとってはただの移動日。夜も1人で家で過ごしました」と、クリスマス気分に浸ることなく、気持ちの面から整えた。今後は年末まで鎌ケ谷で汗を流し、2軍施設がクローズしている期間だけ、高校時代を過ごした神奈川や自宅付近で、自主トレする。

4年目の今季は13試合で自責1と飛躍も、7月にコロナ禍で離脱して以降、登板がなかった。「これで、やっていけるのかなという兆しが見えた年。コロナがなければ。あの後どうなっていたのかな、というのは考える」。オフの取り組みは、今季の投球を土台に「体の動きの部分や強さとか。股関節回りとかを良くできたら。調子悪くてもしっかりコントロールできるように」とテーマを掲げた。

「(1軍)3年目で周りをよく見られるようになった。対自分から対バッターに意識が変わった。来季は50試合、防御率2点台前半を目指したい」。23年は、さらに一皮むけた姿を披露し、北広島フィーバーに花を添える。【永野高輔】

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