オリックス平野佳寿投手(38)が11日、大阪・舞洲の球団施設で自主トレを公開した。キャッチボールやランニングで汗を流し「ぼちぼちです。どちらかと言うと仕上がりは早い方かな」と充実の表情だった。

節目の1年が始まる。現在、日米通算221セーブ、同198ホールド。残り29セーブで名球会入りの資格を得る。「意識はしないけど、通過点と思っている。僕がそれくらいやらないとチームは上がっていかない。そういう使命感を持ってやっていく。終わってみたらたどり着いていた、というのがベストですね」と高い目標を掲げた。

昨季は28セーブをマークした。前半戦から絶好調だったが夏場に新型コロナにかかり「復帰を焦ってバランスを崩した。分岐点だった」と終盤に失速。抑えは阿部翔太(30)ら日替わりになった。その反省を踏まえて、年間フルに働くことを目指し「もう1度、50試合、60試合と投げたい。中継ぎ(リリーフ)ならやっぱり試合数。それくらい投げればチームはいい位置にいると思う。3連覇、日本一。目標はそこしかない。何度でも味わいたい」との姿勢を強調した。

3月で39歳。40歳になる学年だが、いまだ目立った衰えは見られない。若手リリーフが次々と台頭するオリックスだが、中嶋聡監督(53)はすでに「抑えは平野」と明言。オリックス在籍選手の名球会資格到達は阪急時代までさかのぼり、打者は83年の福本豊、投手は82年の山田久志が最後。平野佳がオリックスの歴史に挑戦する。