ソフトバンク上林誠知外野手が復活ののろしを上げる「今季1号」を放った。ロッテとの練習試合に「1番・右翼」でフル出場。

7回先頭で高野の初球143キロストレートをとらえ、右翼席にたたきこんだ。「完璧ではないですけど、芯に当たりました」。結果的にチーム唯一の安打となり、“ノーノー阻止弾”となった。

昨季は5月に右アキレス腱(けん)を断裂。手術も行い、打率3割1厘ながら33試合の出場にとどまった。「昨年はほとんど試合に出られず、チームも2位に終わってしまった。なんとか自分の力も加わっての優勝を目指している」。18年にはフル出場し、22本塁打を記録した。節目のプロ10年目を迎えた男が、目の色を変えている。

この日は中堅レギュラーの最有力候補の牧原大が、侍ジャパンのメンバーに追加招集された。外野の一角を狙う上林にとっては、オープン戦で出場機会が増えることになる。「とにかくいい状態をキープして、(首脳陣に)使いたいと思わせるしかない」。グラウンドでは笑顔を見せたが、試合後はすぐに表情を引き締めた。【只松憲】

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