上位浮上へ、ルーキーが6連戦の先陣を切る。開幕ローテ入りしたドラフト2位金村尚真投手(22)が、18日ロッテ戦(エスコンフィールド)で今季3度目の先発登板に臨む。前回9日オリックス戦(京セラドーム大阪)では、7回途中2失点と試合を作り、プロ初勝利を挙げたばかり。中8日と休養十分でカード頭を託された新人右腕が、自身2連勝とチームの連敗阻止に挑む。

怖いもの知らずで、ドーンとぶつかる。6連戦初戦の先発を託された日本ハムのルーキー金村は「カード頭が大切ということが、あまり分からなかったので、まだ実感していないんですけど…」と照れながらも「週の始め。チームに流れを持って来るピッチングをしないといけない」と、あどけなさの残る表情を引き締めた。

開幕から先発ローテ入りし、今回は中8日でマウンドに上がる。16日にはエスコンフィールドのブルペンで約50球を投げ「(登板間隔が空いて)少し肩が軽い分、球か高めに浮くことがあったので、低めに投げることや、変化球の感覚が失われていないか確認した」と、本番へ向けての調整を完了した。

新人離れした落ち着きと、2試合で計3失点、3与四死球と大崩れしない安定感で、投げる度にチームの信頼感は増している。前回登板では、昨季日本一のオリックス相手に7回途中を2失点にまとめ、12球団で新人一番乗りとなる先発勝利をマークした。試合後には、友人や知人から祝福のメッセージがLINEに殺到。「(試合終了)直後に携帯を見たら、すごい量のメッセージが入っていたので、改めて(初勝利を)実感しました」。1日かけて、全てに返信した。

プロ3度目の対戦は、チームが前回3連敗を喫したロッテが相手となる。特にリーグ2位の打率3割2分6厘と好調の藤原には、9打数5安打と投手陣が打ち込まれた。「足の速い打者ですし、塁に出すと、とても厄介。打ち取る意識を持ってやっていければ」と、同い年のライバルを警戒した。「しっかり調整してきたつもりなので、また、いい投球をしたい」。自身初の2連勝とチームの連敗阻止へ、新人右腕が反攻の主役になる。【中島宙恵】