オリックスのフランク・シュウィンデル内野手(30)が会心のデビューを飾った。

同点の8回1死二塁で中前に決勝打を放った。2球で追い込まれたが「西口投手はフォークがあると知っていた。来るかもしれないと頭に入っていた」。バウンドしそうな外角低めのフォークに手を伸ばし、しぶとく中前に運んだ。

レッドソックス吉田正尚外野手(29)に代わる4番候補の期待を背負って来日したが、3月中旬に腰痛を発症して大きく出遅れた。

「とにかく早く1軍に上がりたいという気持ちをモチベーションにやっていました。練習できない期間もあったので、キャンプでやっていたようにスイングのボリュームを取り戻す練習など、スイングとランニングに多く取り組みました」

この日、初めて出場選手登録され、フリー打撃後に「5番DH」での先発を告げられた。4回の第2打席で鋭い左前打を放って一気に乗った。6回の第2打席は追い込まれながらも緩いカーブを中前に運んだ。対応力が光った。

中嶋聡監督(53)は「打線の中心でしっかり(走者を)かえしてくれる選手がいれば、やっぱりつながりも変わってくると思うし、気楽に打てる選手も出てくるかもしれない。相乗効果として考えていますけどね」と、頼もしい男の加入を喜んだ。

◆フランク・シュウィンデル 1992年6月29日、米ニュージャージー州生まれ。セントジョーンズ大から13年ドラフト18巡目でロイヤルズ入り。19年メジャーデビュー。21年途中にカブスに移籍し年間14本塁打とブレークした。内野手。メジャー通算145試合、22本塁打、79打点、打率2割6分9厘。185センチ、100キロ。右投げ右打ち。

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