ドラフト組が存在感を示した。楽天がDeNAに3-4で敗れ、4月23日DeNA戦から積み上げてきた連勝が「8」でストップ。だが、ドラフト2位小孫竜二投手(25)が1回無四球無失点、ドラフト6位林優樹投手(21)が1回無失点の好投を見せた。

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「対自分」から「対バッター」へ。小孫は1軍初登板となった4月4日西武戦で、2点を追う9回に4番手として登板し、3者連続四球を与えて降板。ファームでは4月20日巨人戦で、9回から2番手として登板し、先頭打者を左飛に打ち取ってから1安打2四球。1死満塁のピンチを招いて降板し「ストライクを欲しがっている自分がいる。自分らしくできてないです」と反省していた。

ふがいない結果を糧にした。小孫は「対自分じゃないと気づかされました。どういう球を投げるにしろ、『バッター勝負なんだ』と、今すごく感じています」。4月23日DeNA戦から登板した4試合で無四球無失点ピッチングを継続中だ。この日は2安打を許し、2死一、三塁とピンチに陥ったものの、最後の打者を空振り三振。慌てず、迷わず、目の前の打者に全力を尽くした。

同期に負けじと8回には林が無失点投球。先頭打者に四球を与え、その走者を三塁まで進めたものの、得点は許さず、後続をしっかり打ち取り、「最近、粘れていなかったので、粘ることができてよかった」と振り返った。そして、今後に向けて「良い結果と悪い結果の波が激しい。波を少しでも小さくできるように頑張っていきたい」と気を引き締めた。

いち早く1軍の戦力になる。小孫、林ともに社会人出身。小孫は「結果を出してなんぼの世界。バッターと戦うことだけを考えて投げたいと思います」と語り、林は「早く戦力になれるように。抑えていくことだけを考えて頑張っていきたいです」と自らを鼓舞した。シーズンはまだ始まったばかり。ここからドラフト組が奮起し、チームの力となる。【濱本神威】