ソフトバンクが今季6度目の3連勝を飾り、交流戦1位タイに浮上した。「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA戦で、先発の東浜巨投手(32)が7回2安打無失点の快投。プロ入り後唯一白星のなかったDeNA打線を封じ、全11球団勝利となる今季4勝目を挙げた。チームは6度目の挑戦で最多貯金7の壁を破り、リーグ戦では首位オリックスに1ゲーム差に迫った。

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東浜は大胆に攻めた。1回2死走者なし。セ・リーグ首位打者の宮崎に対し、2球目カットボールを内角へ。ボールからストライクゾーンをえぐり、宮崎も手が出なかった。「そういうボールを意識づけさせたかった。攻め方の1つ、パターンの1つとして」。宮崎は5球目に同じコース、球種で空振り三振に料理。「今日は多投しました」とさわやかに汗をぬぐった。

約1年前にノーヒットノーランを達成した右腕にとっては、新たな引き出しだ。「危険なボールでもあるのでメリハリをつけて投げていきたい。今日はハマりました」。強打のDeNA打線を相手に7回2安打無失点。8回以降は甲斐野、大津、モイネロが完封リレーで締め、全11球団勝利となる今季4勝目を挙げた。

エースだった千賀が米メッツに移籍し、開幕前から「東浜と石川の2枚看板」と言われ続けてきた。より一層の期待を背負ったが、お手本はすぐそばにいた。斉藤和巳投手コーチ。自身がプロ1年目の時に引退したが、現役時代を知っている。「和巳さんはホークスのエース像。目標にしなくてはいけない方がコーチ。やっぱり刺激になります」。旧ファーム施設の「西戸崎合宿所」では、右肩手術から再起を目指す同コーチを見ながら鍛錬を積んだ。「準備やマウンドに立つ姿勢、心意気は一番の目標です」。この日見せた快投は、まさに先発ローテーションの大黒柱。右腕も「(期待は)バリバリ意識してマウンドに上がっています」と自覚たっぷりだ。

チームは今季6度目の3連勝で交流戦1位タイに浮上。今季5度挑戦して失敗してきた最多の貯金「7」の壁も破り、リーグ戦では首位オリックスに1ゲーム差に迫った。東浜は3連敗後、約1カ月ぶりの白星。東浜は「いいきっかけになる勝利にしたい」と白星量産を誓った。【只松憲】

▽ソフトバンク藤本監督(東浜について)「コントロールがよかったね。ボールが低め低めにいっていた。右バッターのインコースへの球をうまく使ってたね」

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