日本ハムの道産子左腕、福田俊(26)が5回2死満塁のピンチで今季初登板し、無失点に抑えた。

9日に1軍昇格したばかり。緊迫した場面でのマウンドも、この日決勝打を放った昨季までチームメートの“直球破壊王子”渡辺諒に、3ボールから3球続けてストレートを投げ、最後は空振り三振に切って取った。

しびれる場面で踏ん張った。「いきなりツーアウト満塁で緊張したんですけど3ボールになって、もう開き直った感じはありました」。3ボール2ストライクから最後は、145キロの内角低め直球に渡辺諒が反応。微妙だったが審判の判定はスイングで、新庄監督は「あれ振ってる? ふっふ。まあいいじゃない」。抑えはしたが、福田俊は「次はストライク先攻で投げられるように」と次戦への宿題にした。

大学時代4年間を過ごした星槎道都大最寄りの新球場での実戦初登板。大学から球場に上がる坂道の入り口までがランニングコースだったこともあり「坂の奥まであまり入ったことがなかった。ここに球場があることが不思議。来るまでの道も人がとても増えていた」と驚きを隠せない。

この日は札幌市内に住む両親もスタンド観戦。「押し出しと三振では大違い。とにかく良かった。これからも緊迫した場面で投げることになる。もっといい投球ができるようにしないと」。生まれ変わった“故郷”での濃密な6球を糧に、自身も、さらなる進化を遂げていく。【永野高輔】

【プロ野球スコア速報】はこちら>>