執念復活弾だ!! 

日本ハム今川優馬外野手(26)が8日、イースタン・リーグ楽天戦(鎌ケ谷)で故障明け初のアーチを放った。1点を追う6回2死三塁で楽天塩見から左翼へ逆転決勝2ランを運んだ。3月22日のソフトバンクとのオープン戦(エスコンフィールド)以来の本塁打で、道産子アーチストは笑顔満開。4月末に負った左脛骨(けいこつ)骨挫傷からの全快をアピールした。

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108日ぶりのアーチを“ボス、見てくれていますか弾”だ。故障から復帰4戦目の6回。楽天先発の左腕塩見から左翼へ豪快な放物線を描いた。「もう『ボス、見てくれていますか』っていう。1日も早く(1軍へ)帰りたい、その一心で」。左キラーの健在ぶりもアピールするチャンスで、2回にも二塁打。「その自分の強みをずっと出していかないと1軍の居場所が本当になくなってしまうんで」と強烈に意識しながら、しっかり結果を残した。

4月29日ソフトバンク戦で自打球が当たった左すねの回復は時間がかかった。骨の打撲である骨挫傷は治りにくく、今でも「正直、痛みはある」。約2カ月間のリハビリを経て、ようやく実戦復帰にゴーサインが出たのが2日の巨人戦。復帰3試合目となった6日ヤクルト戦でフル出場を果たし、中1日空いて、この日もフル出場で2試合連続2安打。内訳も二塁打3本と本塁打と魅力の長打力も健在だ。「まあ痛いところはみんなあると思う。走り回ったので大丈夫」と全快もアピールできた。

試合後は約100人のファンにサインを書いたり、写真撮影に応じた。コロナ禍の21年からキャリアをスタートさせた現役ファンクラブ会員の今川は「初めてなんで、こんなにたくさん。ありがたいですね」。鎌ケ谷でリハビリ中には「僕が野球をやっている姿を見て安心しましたって言ってくださったファンの方が泣いてくれた。僕も、ちょっとウルッと来ちゃって。待っているファンのみなさんのためにも1日でも早く1軍に上がって、やらなきゃって」。心身ともパワーアップした今川は、いつ1軍に呼ばれても大丈夫だ。【木下大輔】

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