ロッテ石川慎吾外野手(30)が巨人からトレード移籍後、初打点を挙げた。

2-2の7回2死一、三塁、先制本塁打を含む2安打2打点だった角中の代打で登場し、日本ハム宮西の142キロ直球を中前に決勝適時打。「宮西さんも公私にわたってお世話になった先輩ですし、胸を借りて向かっていく気持ちでした」。古巣本拠地でのヒーローインタビューでは「この世界に導いてくださったのはファイターズ。北海道を離れた間も応援していただき感謝の気持ちでいっぱいです。北海道は大好きです」とプロ入りから5年間在籍した感謝の気持ちも明かすと、日本ハムファンからも大きな拍手を浴びた。

打席に立つ前には角中勝也外野手(36)からも“鶴の一声”があった。「タイムリー2本打っている角中さんの代打で、角中さんが『ここでもう1本頼むぞ』と声をかけてくださったので、気持ちも集中力も高まったし、そのおかげで打てました。感謝です」。6日の西武戦でも代打で初安打を中前に放っており、2打数2安打となった。

そこには吉井理人監督(58)の緻密なデータなどによる裏付けもあった。「藤岡、角中が左バッター。宮西のボールにどっちが合うかというところで、藤岡はいけるだろう」と右前安打でつないだ。「角中のところは石川のほうが確率が高いと思ったので」と迷わず代打を選択。「石川が打ってくれたので(良かった)。石川がアウトだったら『監督がすっとこどっこい』と言われていた」と笑った。【鎌田直秀】