首位ソフトバンクが杜(もり)の都・仙台で7カードぶりに「負け越し」を喫した。午後4時開始予定がそぼ降る雨の影響で30分遅れでプレーボール。雨に加え、安定しないマウンド…。プロとしては言い訳にはできないが、2年ぶりとなった敵地登板で先発東浜はゲームを作ることができなかった。

3回だった。先頭太田に四球を与えると1死二塁から小深田、小郷に連続してタイムリーを許した。さらに2死から辰己にも右前に運ばれ、この回3失点。何度もズボンのポケットに入れたロジンバックで右手の滑りを気遣ったが、修正できない。4回にもまたして先頭西川の四球から村林、小深田の連打などで3失点。4回途中80球、ともに今季最多の4四球、6失点KOだ。6敗目となった。

「独り相撲でした。雨の中、長い時間守備につかせてしまった野手の方にも、中継ぎ陣にも本当に申し訳ないです」。肩を落としてマウンドを降りた東浜は、広報にコメントを託した。前日7日は先発有原がいきなり初回に5失点。さらにフランコに1発を献上するなど3回までに6失点。2戦連続して前半6失点の大量ビハインドではベンチの藤本監督も厳しい表情にならざるを得ない。「(四球で)先頭打者を出すというところ。まあ、先発投手やね。巨(東浜)は3、4回に先頭出してのビッグイニングやからね」。先行逃げ切りの必勝パターンに持ち込むには先発陣の奮起は必須条件。2戦連続しての先発KOには藤本監督の口調もとがってくる。

さらにこの日は、モイネロが左肘関節炎のため出場登録抹消となった。「勝利の方程式」の一角が不在となったことで、ブルペン陣のみならず先発投手の責任はさらに増す。2位オリックスにゲーム差なしと迫られ、敵地3連敗はなんとしても阻止したい。「ちょっと先発全体、全員に頑張ってもらいたいなってところはある。先発投手の気持ちの問題やないかなって思います」。指揮官は連敗阻止へ大きな課題を突きつけた。【佐竹英治】

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