中日が、6月12日に間質性肺炎のため97歳で死去したOB杉下茂さんの追悼試合を開催することが10日、分かった。

球団関係者が「検討している」と明かし、8月下旬から9月にかけてバンテリンドームで開催する公式戦を追悼試合にする。「フォークボールの神様」とも呼ばれた杉下氏は、1954年に中日の初のリーグ優勝と日本一に貢献。通算215勝を挙げた。現役時代につけた背番号20はその後、中日のエースナンバーとして定着し、権藤博氏や星野仙一氏らが跡をついだ。

最近の追悼試合では、18年1月に亡くなった星野仙一氏が同3月3日の楽天とのオープン戦で、20年1月に亡くなった高木守道氏は同10月10日巨人戦に開催されている。チームは現役時代の両氏の背番号をつけた特別ユニホームを着用。試合前にはビジョンに当時を振り返る映像などが流された。

◆杉下茂(すぎした・しげる)1925年(大14)9月17日、東京都生まれ。帝京商-いすゞ自動車-明大専門部を経て49年中日入団。54年に32勝で球団初のリーグ優勝、日本一に貢献し、MVP、沢村賞、投手3冠。「フォークボールの神様」と呼ばれた。59、60年に中日監督を務めた後、61年大毎で現役復帰し同年引退。最多勝2度、最多奪三振2度、沢村賞3度。通算525試合、215勝123敗、防御率2・23。引退後は中日、阪神の監督、巨人、西武投手コーチなどを歴任。85年野球殿堂入り。右投げ右打ち。

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