ヤクルトが13日、先発陣の補強として米メジャーリーグ・レイズがDFA(メジャー40人枠から外す措置)した右腕エルビン・ロドリゲス(25)を獲得したと発表した。

この日、来日し、14日の投手練習でチームに合流する。試合出場はオールスター明けの7月末となる。契約は今月から11月までで年俸は35万ドル(約4900万円)プラス出来高で、契約金はなし。奥村国際担当部長は「先発の必要性を現場から要望されていたので探していた。25歳と若く、長い目で育て、将来的にはチームの中心的なピッチャーになってほしい」と話した。

ロドリゲスの特徴について「アメリカの若いピッチャーは速い球を投げてどうだ、というパワー重視になっていて、逆に日本の野球と離れていっている。そんな中、彼は緩急やクイックを使い、勝つための投球を落ち着いてやっていた」と説明。身長195センチ、体重93キロの大きな体から力強い球を投げるという。5月から追いかけていたといい、右腕に軽いケガを負った際も「それでも獲得しようと思っていた」と語った。

ドミニカ共和国出身のロドリゲスは、メジャーでの最速は95・7マイル(約154キロ)。14年7月に国外FAとしてエンゼルスと契約し、17年9月にアップトンとの交換要員の1人としてタイガース移籍した。昨年4月にデビューし、昨季は7試合(先発5)で防御率10・62だった。

シーズン終了後に自由契約となり、今年1月にレイズとマイナー契約。今季3Aでは10先発で3勝3敗、防御率3・40をマーク。45イニングで18四球、48奪三振を記録していた。

7日ブレーブス戦の今季初登板では1-2の6回途中から登板し3回1/3を無安打無失点、無四球5三振と完璧に抑えた。主にフォーシーム、スライダー、チェンジアップ、カーブを投げる。

同時にキオーニ・ケラ投手(30)を自由契約選手としたことを発表した。ウエーバーが公示されていたが、7日以内にどの球団からも契約譲渡の申し込みがなかったため、野球協約120条に基づき、自由契約となった。ケラは来日1年目。メジャー通算243試合の実績があり、最速160キロの直球とフォークを武器に守護神候補に挙げられていたが、ここまで1軍登板なし。2軍戦15試合で0勝2敗3セーブ、防御率7・71だった。奥村氏は「考え方そのものが日本の野球に合わなかった」と語った。(金額は推定)