決勝スクイズでヤクルトが巨人をたたいた。「地味でもアウト1つでも、バント1つでも点が取れるように、点が防げるように」と高津臣吾監督が掲げる理想の野球でロースコアゲームを競り勝った。

「顔に当ててでも前に転がしてやろう」。中村悠平捕手はその意識でバットと一体化した。同点に追いついた直後の4回1死二、三塁。巨人井上の高めの直球に食らいつき、スクイズで試合を決めた。試合前練習。真っ先にバント練習ゾーンへやってきた。「バントの名手なのに今日も練習するの?」と問うと「だから練習するんですよ」。リーグトップ14犠打の男は涼しげな表情で言った。

父克彦さんが勤務する地元福井の西尾建設が、社員旅行で神宮に駆けつけていた。「田舎から出てきてくれて良いところを見せられた」と親孝行。チームは5位と苦しむが、前半戦最後の3連戦を幸先よく白星でスタートした。

▽ヤクルト・ピーターズ(7回8三振を奪い3安打1失点で4勝目)「中村選手が好リードで導いてくれた。1回しか首を振っていない。バックの守備もよく守ってくれた」

▽ヤクルト・オスナ(6回2死、バルドナードから左翼席へ14号ソロ)「初見は関係なかった。(ベンチで)サンタナに球種や球の動きのアドバイスをもらった」

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