日本ハムの新上位打線「GOきよまんまる」が13連敗明けのチームに23日ぶりの連勝をもたらした。5回に2番松本剛外野手(29)の二ゴロで勝ち越しに成功。続く3番清宮幸太郎内野手(24)、4番万波中正外野手(23)、5番アリエル・マルティネス捕手(27)が3者連続適時打を放って楽天田中将をKOし、そのまま試合も大勝した。後半戦から5試合連続固定で打線の枢軸を担う4人が力強く連動。今季初の先発全員安打の打線をけん引し、9カードぶりの勝ち越しだ。

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頼もしい。後半戦から固定されている「GOきよまんまる」がド派手に試合を決めた。同点に追い付かれた直後の5回。下位打線がつくった1死二、三塁の好機で2番松本剛は「外野フライを打ちにいこうとか、変に思わない方がいいやと思った」。ポップフライと三振だけはしないと誓い、二ゴロ。三塁走者を生還させ、勝ち越しに成功した。

着実に1点をもたらした選手会長の打撃に、気持ちを楽にしたのが3番清宮だ。「剛さんが、しぶとくランナーをかえしてくれたおかげで楽に入れました」と、フルカウントから右中間を破る適時三塁打で続いた。

4番万波は、もっと気持ちを楽にした。「4回に、まずい守備を2つしちゃったので自分のバットで取り返したい気持ちでした」と意気込む中で、「先輩方が、すぐひっくり返してくれた。落ち着いた気持ちで打席に入れた」と初球を打って左翼線へ適時二塁打だ。

流れよく打順が巡ってきたマルティネスも乗り遅れるわけにはいかなかった。「サンバン、キヨミヤ、スリーベースタイムリー! ツギ、マンナミ、タイムリー! ツギ、ワタシモ、ワタシモ!」とシュアな打撃で中前適時打。「カンペキ!」と自画自賛の一打で、田中将を完全攻略した。

後半戦が始まった22日オリックス戦から打線は2番から松本剛、清宮、万波、マルティネスが5試合連続で固定された。4番万波が「前の日と常に同じ打順はやりやすい」と話せば、2番松本剛も「打線なんで“線”になったら強い。単発だったのが、ちょっと線になってきている」。大型連敗中にはなかった“つながり”が生まれ始めた。

新庄監督も「いい流れ、来てますよ。あと6年ぐらい固定してみよう」と手応えあり。6回に5号ソロを放った2試合連続1番起用の加藤豪も固定されれば、破壊力満点の「GOGOきよまんまる」が完成。その名の通り、最下位からの大反攻を加速させる攻撃の枢軸が頼もしくなってきた。【木下大輔】

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