日本ハムは西武に3-6で敗れて本拠地3連敗。8回に奈良間大己内野手(23)、9回に清宮幸太郎内野手(24)がそれぞれアーチを放ったが、空砲に終わった。新庄剛志監督(51)は「もったいなかったなあ」と無念の表情も「悪い話はやめて、奈良間君のホームランがあって、最後に清宮君のホームラン。ああいうところが、次につながる」と前向きだった。

現実は今季100試合目で、最多に並ぶ借金18。それでも、チームに絶望感はない。1回、右膝に自打球を当て、尻もちをついて痛がった清宮も、その1人だ。自力で歩くことが出来ず、1度はトレーナーらに支えられてベンチへ下がったが、数分後には笑顔で打席に戻り、一塁内野安打を放った。衝撃を吸収するパットを膝付近に入れていたため「お守りみたいになってくれた」と言う清宮は「(痛がり方が)すっごい大げさだったなって(笑い)。あんなに派手に(グラウンドから)出て行ったのに、帰ってくるんかい! みたいな」と照れた。新庄監督は「いつもより足、速かったんじゃないの。びっくりするわ」と、苦笑い。この内野安打が効いて、苦手にしていた西武のエース高橋から、17イニング目で初得点をもぎ取った。

3位ソフトバンクが負けたため、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性は、辛うじて残った。自打球をものともせず、3打数2安打1打点と奮闘した清宮に、新庄監督は「面白いわ~。(明日以降も出場は)問題ないでしょ。明日、期待します」。打率3割台目前の“鉄人”は「1試合1試合、勝ちに行くだけ。もう、それしか考えていないので」。残り43試合を、ガムシャラに駆け抜ける。【中島宙恵】

○…先発の加藤貴が、自己ワーストタイの被安打10で、21年6月27日ロッテ戦(静岡・草薙)以来2シーズンぶりの6失点と精彩を欠いた。6月23日ロッテ戦(ZOZOマリン)を最後に白星なし。6試合連続で先制点を与えており「家に帰って自分でしっかり反省しないと。今日だけじゃない。前回もその前もやられている。しっかり反省しないと」と厳しい口調で振り返った。

▽日本ハム建山投手コーチ(2季ぶり6失点の加藤貴に)「投球の傾向は、はっきり出ていると思う。そのあたりの対策を考えていきたい」

▽日本ハム奈良間(6試合連続安打。8回2死から左越え2号ソロ)「2回も2軍に落とされている。とにかく出来ることを、しっかりやらないと」

【関連記事】日本ハムニュース一覧>>