日本ハムは今季10度目の完封負けで、昨季より8試合早い今季101試合目で、自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。5回に今季チーム72個目の失策でピンチを広げて失点すると、大きく組み替えた打線も沈黙。西武戦は6連敗で、借金は今季最多の19に膨らんだ。

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新庄監督は、次々と空席になるスタンドを、寂しい気持ちで見上げていた。本拠地へ足を運んだファンに、伝えたいことがあった。

新庄監督 7回に3点取られて、スタンドのファンがバタバタって帰るところを見たら、マジでつらいね。最後の最後までトランペットで応援してくれている人たちに「もうちょっと待って下さい。今、出ている選手たちは必ず爆発するから、ちょっと今は辛抱して下さい」って(言いたい)。

2、4回と2度の二ゴロ併殺を完成させていた二塁・山田が、5回に痛恨の悪送球。逆シングルで捕球したゴロを一塁へグラブトスしたが、大きくそれてしまった。山田は「過信しすぎた。いいチャージは出来たけど、あのプレーを選択すべきではなかった」。それまで軽快な守備で若い内野陣を引っ張っていただけに、失点につながり、悔やまれるプレーになった。

連敗ストップへ、後半戦に入って初めて大きく組み替えた打線も不発に終わった。「かき回してくれるかな」と1番に新人の矢沢を起用。4番には清宮を据えた。新庄監督は「いろいろ考えての結果。こうなってしまったっていうことは、結局は間違いっていうこと」。結果的に、西武の2年目隅田にプロ初完封を献上してしまった。

これで西武戦は6連敗で、今季ワーストの借金19。昨季より8試合早い今季101試合目で、自力でのCS進出の可能性が消滅した。

新庄監督 それが現実ですから。力不足っていうところ。でも成長はむちゃくちゃしているので。もう上しか向いていない。成長を楽しみながら、あまりくよくよせずに。1日1日、何かを学んでいかないと。

立ち止まっている暇はない。【中島宙恵】

○…来日初先発のマーベルが5回2死まで無失点と粘ったが、西武蛭間のゴロを二塁・山田が悪送球した後、続く源田に中前適時打、ペイトンに中堅への適時二塁打を浴び3失点したところで降板となった。自責点0で敗戦投手。「相手が自分を研究して粘って球数を多く投げさせようとしたりしていた。西武の方が上だった。次はそういうことも踏まえて、対策を考えたい」と反省した。

▽日本ハム建山投手コーチ(マーベルについて)「よく投げてくれた。研究熱心でクイックも縮めてくれと言えば対応してくれて。次は先発ではなくブルペンに入ってもらう可能性もあります」

▽日本ハム奈良間(ジグソーの「スカイ・ハイ」に乗って打席に立ち、7試合連続安打)「(登場曲は)八木コーチが現役時代に使っていたと、勧められました。もっと打って貢献しないと」

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