首位楽天が、2位巨人に9-5で快勝。上位対決を2勝1分けとし、ゲーム差を6・5に広げた。

初回からビッグイニングとなった。1回1死満塁で5番指名打者で出場の島内宏明外野手(33)が右前安打を放ち、2点を先制。その後も、2死二、三塁で前田銀治外野手(19)が左前適時打を放ち、2点を追加するなど、6安打6得点。続く2回、先頭の黒川史陽内野手(22)が放った鋭い打球を巨人直江大輔投手(23)がはじいて内野安打とすると、またもやこの男が決めた。1死一塁で島内が右越えに3号2ランを放ち8-0。序盤から完全に試合の主導権を握った。

未来の主軸候補がまた1歩前進した。シーズン前「1軍で出続ける」という目標を掲げた黒川だが、今季の1軍の成績は22打数2安打、特に得点圏で結果を出せなかった。「得点圏での打席にこだわる」。課題修正のため、得点圏での打席を想定した練習が結実。7月はファームで17試合に出場し打率3割5分5厘、2本塁打を含む22安打13打点と活躍。得点圏打率3割8分9厘と、チームの首位独走に大きく貢献し、7月の「スカパー! ファーム月間MVP賞」をプロ4年目で初受賞した。黒川は「自信になる」と語ったが、それと同時に「満足せずに」と気持ちを引き締めた。ファームでは結果を残し、安定したポジションを確立している黒川だが「あくまでも1軍で結果を出す」と、さらなる飛躍を誓った。