西武の西川愛也外野手(24)がまた、目尻を下げながらヒットを喜んだ。

チームが北海道から戻ったこの日、1軍に昇格。7回から左翼守備につき、9回に回ってきた打席でロッテ中村稔のカーブをセンターへライナーで運んだ。

「いやぁ、めちゃめちゃデカいですね」

若獅子の言葉に情感がこもる。4月30日、63打席ぶりにヒットを放った。野手としてのプロ野球ワースト記録(60打席連続無安打)を作りながらも、久しぶりの安打に涙した。

しかしその後、安打は3本のみ。5月10日に出場選手登録を抹消され、この日までの3カ月間、ずっと2軍にいた。「時間、かかりました」と振り返る。5月は2軍でも上位打線を任されたが、7月には7番や9番といった打順も増えた。

ようやく少し安打が増えてきた中で、1軍に呼ばれた。試合前には松井稼頭央監督(47)とマンツーマンでスイングをチェックする姿もあった。

「やっぱり僕の特徴として、上からかぶせてしまうのが強いので。そこをいかに押さえて、センターにしっかり打ち返していけるか。それができたらある程度打てる率は高くなると思うんで、それをいま練習でも意識して。今日もカーブ来て、その分粘れてセンターに打てたと思います」

金子、愛斗と守備力の高い外野手が現在1軍に不在で、西川には守備面での期待も大きい。「途中出場でもしっかり自分のプレーを出せるようにやりたいです」。3カ月間でチームの形や流れも変わってきた。限られたチャンスを最大限に生かしたい。【金子真仁】

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