DeNA打線が、巨人投手陣を粉砕し、4連勝を飾った。初回に打者一巡の猛攻で3点を先行。6回に中押し、7回にダメ押しと得点を重ね、13得点を挙げた。左肋間(ろっかん)筋の炎症から復帰2戦目の5番宮崎敏郎内野手が19号2ランを含む3安打4打点、4番牧が2安打3打点、3番佐野が2安打2打点と主軸が打線をけん引。3カード連続の勝ち越しを決め、CS争いのライバルとなる4位巨人との差を4ゲームに広げた。

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「ハマのプーさん」の技が詰まった一撃だった。2点リードの6回2死一塁、宮崎が巨人ビーディの内角低めのツーシームを強振。見逃せばボール球に体をうまく回転させ、弾丸ライナーで左翼席に突き刺した。「しっかり手が伸びるところでとらえられた。一振りで仕留めることができてよかったです」。ミスショットなく、卓越した技でスタンドを越えた。

序盤に勢いをつけたのも宮崎だった。2点リードの1回1死二塁から適時二塁打。1点を奪われた直後の2回にも、2打席連続の適時打を放った。左肋間(ろっかん)筋の炎症から1日に復帰し、2戦連続のマルチ安打で打線をけん引。3安打4打点で三塁打が出ればサイクル安打の大活躍にも「意識はなかったです。誰も三塁打を打てると思ってないので」と笑った。

強力クリーンアップも破壊力を発揮した。3番佐野は2安打2打点、4番牧は2安打3打点で打点をリーグトップの90に乗せた。宮崎は「周りの選手に打たせてもらってる感がある」と強調。再び規定打席に到達し、打率3割4分2厘でリーグトップに立っても「知らなかったです。個人のことは考えてないです。勝つことが一番なので」と勝利のみを求めた。

先制、中押し、ダメ押しと理想的な攻めで巨人に圧勝した。8回には野手の北村拓が登板。三浦監督は「普通に攻撃していこう」と指示し、山本が3号ソロで期待に応えた。三浦監督は「初回に先制し、最後までいい攻撃ができた。ナイスゲームでした」と評価。チームは4連勝で、CS争いのライバルとなる4位巨人に連勝し、4ゲーム差に突き放した。【久保賢吾】

 

▽DeNA関根(6回に巨人高梨から4号ソロ)「好投手だったので受け身にならないようにしていました。いいスイングで捉えることができてうれしいです」

▽DeNA桑原(1回に先制の適時二塁打)「クリーンアップにいい形でつなげようと打席に向かった。カットボールに対して、うまく反応することができた」

▽DeNA牧(7回に走者一掃の適時二塁打)「前の打者がチャンスを作ってくれた中で、打てて良かったです」

▽DeNA佐野(2安打2打点で勝利に貢献)「(7回の適時打は)チャンスだったので、積極的にいこうと決めていました。いいところを抜けてくれて、よかったです」