強くて速いラガーマンボディーを目指す。日本ハムは9日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で秋季練習を開始した。

清宮幸太郎内野手(24)は来季の巻き返しに向け、オフの肉体強化を宣言した。父克幸氏は元ラグビー選手で現日本ラグビーフットボール協会副会長。清宮自身も大のラグビー好きで、瞬発力とパワーを兼備したラガーマンの筋力やトレーニングも参考にしながら、バージョンアップを図る。

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今オフは徹底して自身の筋肉と向き合う。秋季練習初日。清宮は「いったん打撃のこととか技術のこととかメカニックスのこととかを無視して、体作りにしっかり焦点を当てていきたい」とテーマを掲げた。

イメージはある。球界屈指のラグビー好きは前夜のラグビーW杯で、アルゼンチンと死闘を繰り広げた日本代表から感じるものがあった。自分たちより大きな相手のタックルを弾き、ときにかわして突き進む果敢な姿。「いいっすね。ラガーマンボディ。強くて速い体を手に入れたい。瞬発的な動きだったり、ウエートトレーニングを、より競技に近づける。そういうメニューを増やしていければ」。野球とラグビーでは、競技も異なり細かい動きは異なるが、吸収できる部分や共通する点は、貪欲に学び、生かしていく。

今季はシーズン序盤の離脱が大きかった。開幕から1カ月も経たない4月下旬に左脇腹肉離れ。1カ月以上、戦列を離れた結果、出場は99試合にとどまった。「メンテナンス不足。ケガもあったんですけど、ケガがなくてもっていう感じ。自分の中で原因も分かっていますし、もっと改善の余地があると思っている」。10本塁打、41打点、87安打。どの数字も、今季ブレークした1学年下の万波に上をいかれた。この悔しさをバネにする。

もう来季への戦いは始まっている。「もっとできるはずなのにあんな成績で終わってしまった。いろんなことができたな、と思うところもたくさんある。来年見返してやりたい気持ちが強い」。自らにムチを入れ、最下位からの脱出と8年ぶりリーグ制覇に、トライする。【永野高輔】

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