最速153キロ右腕、亜大・草加勝投手(4年=創志学園)は、中日が指名権を獲得した。晴れて立浪監督が当たりくじを引き当てると、草加は「名古屋のみなさんに愛される選手になりたいです」と言った。

午後8時半には立浪監督が東京・武蔵野市の同大まで駆けつけ、草加と初対面した。指揮官が「おとなしそうだが、マウンドでは気持ちが出るのでは」と頼もしそうな視線を送ると、草加も「テレビで見てきた方なので、実感が出てきました」と感激の面持ちだった。

岡山・和気町で育ち、姉、兄の3人きょうだいの母子家庭で育った。「何よりも女手ひとつで育ててくれた母親にこの気持ちを伝えたいです。ありがとうと、これからもお願いしますと言います」。創志学園では阪神西純矢と同級生で、常に西を追う立場。「高校の時は追いつけない存在でした。こうして1位指名していただき、少しは近づけたのかなと思います」と話した。

大学通算13勝をマークし、うち6完投4完封を挙げる。カーブ、スライダー、ツーシームを操り、スタミナと球威、制球を売りにしている右腕にとって、節目の日となった。