先発の残り4枠は競争だ! ソフトバンク小久保裕紀監督(52)が25日、有原航平投手(31)と和田毅投手(42)の開幕ローテーション入りを明言した。毎年恒例で地元の和歌山市で行われた「小久保裕紀杯 学童野球大会」に参加。移籍1年目の今季10勝で勝ち頭だった有原と8勝を挙げたベテラン和田には「故障とかそういうのは別にして、基本的には何があってもそこ(開幕)に合わせてくれ」と伝えたことを明かした。

故郷で無我夢中に白球を追いかける少年、少女たちを見ながら指揮官は「やっぱり野球は投手やね」と話した。今季のチーム536得点はリーグ最多ながら、防御率3・27は同4位。V逸の要因の1つが投手陣で、指揮官も当然「投手が一番課題」と考えている。残る4枠については「激しいです。でも確定しているのは2人しかいない。逆に言うとチャンスではあるけどね」と競争心をあおった。

最多勝の実績がある石川と東浜は今季ともに不振に終わり、「勝ち取るメンバー」と横一線を強調。「そういう選手がおらんかという目で見ていたけど…」。若手には、阪神で昨年まで0勝ながらローテの中心を担った村上ばり活躍する若鷹の台頭に期待を込めた。

来季はセットアッパーだったモイネロや2年目の大津が先発に転向する。オリックスからFA宣言した山崎福の獲得には失敗したが、残り4枠を争う先発候補は10人以上もいる状況だ。「ああでもこうでもないと言いながら、ローテーションをつくっていかないといけない」。ハイレベルな競争を展開し、うれしい悩みになってくれれば最高だ。

「小久保裕紀杯」は来年で20回目を迎える。節目の大会は「記念講演イベント、ミニ野球教室、記念パーティーもあるし、この小久保杯もある」と早くも気合十分だった。日程も調整済み。あとは指揮官としてソフトバンクの4年ぶりV奪回、日本一奪還で凱旋(がいせん)するだけだ。「優勝して戻ってきたい? それが一番理想でしょ」。まずは投手陣を再整備し、故郷和歌山に優勝報告する地盤を固める。【只松憲】

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