「世界の大谷」の足元にすら及ばない!? ソフトバンク近藤健介外野手(30)が15日、ペイペイドームで契約交渉に臨み、3億500万円増の年俸5億5000万円プラス出来高払いで更改した。「正直できすぎている部分もあった」。昨オフに日本ハムから海外FA権を行使して7年総額50億円超の大型契約で加入。1年目はともに初の本塁打王、打点王に加え、最高出塁率、ベストナイン、ゴールデングラブ賞と“5冠”の働きで、来季は5億7000万円の柳田に次いでチーム野手2番目の高年俸となる。

ただ、日本ハム時代のチームメートの前にはかすんでしまう。契約更改に向かう前、ドジャースに移籍した大谷翔平の入団会見をテレビで見た。「すごすぎて一緒に野球をやっていたとは思えない。『ご飯に行こう』とかも誘えない」と苦笑い。3月のWBCでは日本代表でともに世界一。公私ともに親交は深いが、メジャー史上最高の10年総額7億ドル(約1015億円)の巨額契約に「毎年遠く離れていく感覚です。また離れちゃいましたね」と寂しそうだった。

開幕前にWBCがあり調整は難しく、5月の月間打率は2割3分5厘と一時は落ち込み、夏場に右膝負傷もあった。その中でプロ12年目で初めて「自分の目標にもしていた」という全143試合に出場。終盤は4番を任され、結果を求められるプレッシャーを強く感じながら、きっちり個人成績を残した。一方でチームは3位に終わり、来季に向けて「リーグ優勝、日本一。ここに来たのは優勝するためにだと思っている」とV奪還への使命を胸に刻んだ。【佐藤究】(金額は推定)

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