巨人ドラフト1位の中大・西舘勇陽投手(21)が、ミスターから熱い激励を授かった。23日、高校時代を過ごした岩手・花巻市内のホテルで入団祝賀会に出席。フィナーレで会場のスクリーンに映し出されたのは、球界のレジェンドから贈られたサプライズメッセージだった。

「西舘勇陽投手 読売巨人軍入団おめでとう。これからは全て自分との闘い、万全の努力を貫けば高校の先輩大谷選手にも近づけるでしょう。西舘投手の渾身(こんしん)の努力を期待しています。 2023年12月23日 長嶋茂雄」

西舘は背筋を伸ばし、目に焼き付けた。「やれることを精いっぱいやって、1年間、1軍にいられるように」と引き締めた。11月23日の「ジャイアンツ・ファンフェスタ 2023」では長嶋終身名誉監督の「勝つ、勝つ、勝~つ!」と声高らかな大号令を受け止めた。「伝説、スター選手」のあふれる覇気を感じた。ちょうど1カ月後。「西舘勇陽投手」と個別に宛てられた激励を受け取った。

花巻東では万全の努力を重ねた。「その日の小さな目標や段階的な目標を忘れずに」と最高球速は入学時の127キロから149キロまで伸びた。卒業時は「4年後プロ ドラフト1位」と目標を掲げた。中大では渾身の努力を続けた。全球クイック投法にたどり着き、155キロ右腕となった。

会場では巨人の背番号17のユニホームをまとい、270人の前に立った。高校の偉大な先輩、ドジャース大谷と同じ数字に「球団の歴代の先輩方がつけてきた番号であり、花巻東の出身として特別な意味のある番号」と思いを語った。会場を訪れた関係者からも、侍ジャパンで大谷との共闘を期待された。「1つ目標が日本代表。高校、大学となれず、本当に悔しかった。そこのレベルに行けるように」。雪景色に染まった地元で祝福の声を浴びながら、決意を新たにした。

○…元巨人監督の高橋由伸氏(48)からも激励メッセージが届いた。「西舘勇陽選手 読売巨人軍への入団、本当におめでとう。西舘投手はチームとして是が非でも獲得したかった選手だと聞いておりました。スカウトは「これまでの成長プロセス」や「今の姿」を長年見て、ドラフト1位という高い評価をしたはずです。自分の力を信じ、懸命に努力を続けてください。そうすれば、プロの世界でも必ず良い結果がついてくるでしょう。また、花巻東高校からは世界で活躍する選手たち、そして一般社会でも活躍されるOB・OGがたくさんいます。そんな偉大な先輩たちに負けないよう野球選手としても、1人の人間としても日々成長されることを期待しますし、中央大学の先輩でもある阿部監督の胴上げを見事に成し遂げてくれることも楽しみにしています。さらなる飛躍を心から願っています」

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