“1億円のボーナス”を狙え。西武松井稼頭央監督(48)が、新外国人フランチー・コルデロ外野手(29=ヤンキース)に看板直撃弾を期待した。本拠地ベルーナドームには、打球を当てた選手に、賞金1億円が贈られる「ホームラン賞」を設けた広告看板がある。看板までの推定飛距離は150メートル。メジャーで149メートル弾を放った助っ人が、新天地で、そのパワーを見せつける。

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松井監督が、このオフに獲得した新外国人コルデロの“ボーナス”奪取を待ち望んだ。「1億円いってほしいね、見たいね。まず1号はライオンズの選手に当ててほしい」。ベルーナドームのバックスクリーン電光掲示板の右側には、チームを問わず本塁打の打球を直撃させた選手へ、1億円が贈呈される「ホームラン賞」が今季から設けられている。しかし、賞金を獲得した選手は、まだいない。“難攻不落”の看板となっている。

コルデロは前ヤンキースでドミニカ共和国出身。191センチ、102キロの大型左打者だ。メジャー通算27本塁打も、パワー自慢で、過去には最長飛距離149メートルと規格外の1発を放った経験も。“ターゲット”となるベルーナドームの看板までの推定飛距離は150メートル。松井監督は「もうちょっと、近くならんかな」と冗談を飛ばしつつ、看板直撃が現実となる瞬間に思いをはせた。

ホームラン賞の対象となるのは、都内で不動産事業を展開するグループ企業「立飛ホールディングス」が掲出する看板だ。打球が直接、広告盤面に当たった場合のみ対象で、フレームなどは対象外。直撃すれば立飛グループの従業員にも1億円が分配されるという、太っ腹企画だ。

5位に終わった今季、チームはリーグワーストの90本塁打にとどまった。打率2割3分3厘はリーグ5位、435得点は同最下位の数字だ。「得点は非常に大きな課題。どうやって点を取るか」と話す松井監督。「ホームランは非常に魅力ですから。1発で流れも変わるし、1発で球場の雰囲気も変えてくれるので」とコルデロのバットに期待を寄せた。【山崎純一】

◆コルデロの本塁打 メジャーでは今季まで7年間プレーし通算251試合で27本塁打に終わったが、並外れたパワーで周囲をうならせたともある。パドレスでデビュー2年目だった18年4月20日の敵地でのダイヤモンドバックス戦で、速球をとらえて飛距離149メートルのソロ本塁打を放った。これがメジャーで打った最長の1発で、当時23歳の若手だったため「パワーとスピードを兼ね備えている」と期待が高まった。

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