広島中村奨成捕手(24)が29日、母校広陵での野球教室に参加した。巨人小林やDeNA佐野らに加え、今秋ドラフトで指名された新人選手を含め現役OBが一堂に会した。野球少年少女に身ぶり手ぶりで指導した中村奨は野球教室後、来年1月8日から護摩行に臨む理由を語った。

「みそぎとか、反省の意を込めて行くという気持ちは一切ない。とにかく1年でも長くカープで野球を続けたい。そのために変わりたいと思い、お願いしました」

17年にドラフト1位で入団し、毎年のように期待されながら、結果を残せていない。21年の39試合をピークに出場数は年々下降。今季は18試合で打率1割5分にとどまり、オフには背番号が22から96に変更となった。来季は背水のシーズンとなる。「しんどいことから逃げてきたこともありますし、楽な方に行っていたこともあるので、もう逃げたくない。自分の中で、変わるひとつかなと思う」。400度に燃え上がる炎と向き合い、弱かった自分自身を見つめなおす覚悟だ。

今オフは大野練習場を拠点に自主トレを続け、週末は母校のグラウンドで汗を流す。「恩師がいる前で練習するのは気を抜けないですし、シーズン中さながらの緊張感、意識で練習できています」。来季も西川が抜けた外野で勝負をかける。原点に立ち返り、不退転の決意を胸に7年目のシーズンに挑んでいく。