“ぎゅうぎゅうのパンパン・グレード2”だ。広島末包昇大内野手(27)が、合流した合同自主トレで新打法を披露した。

昨年に続き、今月20日まで沖縄県内でのカブス鈴木と合同トレを行ってきた。右股関節を絞って構え、左股関節に乗せていくように振り込む。昨年授かった“ぎゅうぎゅうのパンパン”打法の進化版だ。「グレード2ですね。昨年はちょっと教えてもらったんですけど、自分でできない感じがあった。今年はだいぶ良くなったと言われ、自分の中でもしっくり来ている感じはあった。もっと動かしていければ、もっと待てるようになりますし、もう1個押し込みができるのかなと」大リーガー仕込みの打法の完成度を上げ、持ち味の長打力に磨きをかける。

沖縄ではウエートトレーニングを行わず、午前中は股関節回りを中心とする強化に重点を置き、午後も打ち込みながら股関節の動きを確認した。強化と実践、確認の反復で理解は深まった。鈴木からも「しっかりやれば、打てると思うから」と背中を押された。「教えてもらったことを自分の中で自分なりの答えを出せればなと思います」。キャンプでも継続して、“ぎゅうぎゅうのパンパン・グレード2”の完成度を高めていく。

西川がFAで抜けた打線の中で、昨季2桁本塁打を記録した長打力は大きな魅力だ。外野のレギュラーを目指しつつ、昨秋キャンプでは一塁を守るなど出場の幅を広げ、常時スタメン出場を目指す。「最低20本打ちたいなと。そこから30本を狙って…」。広島でシーズン20本塁打は鈴木が記録した21年以来、誰も到達していない。進化した大砲が打撃の師以来の大台を目指し、チームの長打力不足を解消する。【前原淳】

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