大谷の育ての親から、大谷級のお墨付きだ。オリックス山下舜平大投手(21)が7日、宮崎春季キャンプで初ブルペンに入った。若月を座らせ、伸びのある直球主体に27球。9勝で新人王の昨季から進化した姿を披露した。チームを視察した前侍ジャパン監督で、日本ハムのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)栗山英樹氏(62)もうならせる投球だった。

「けがしないように、ある程度力を入れて。全然納得はしていない。もっと(スピードは)出ると思います」。直球はいきなり152キロを計測。1年前の初ブルペン154キロには及ばなかったが、栗山CBOは球界の宝であると言わんばかりの絶賛だった。

「体がしっかりトレーニングされている感じが見える。トップクラスの本当のトップ。どこのチームのエースというより、楽しみ。やっぱり翔平とかダルとか、ああいうクラスなんだろうなと思います」。日本ハム時代、大谷を入団から育てただけに説得力がある。山下からは大谷を「超えようとしている」との雰囲気も感じ取っていた。

山下はかねて大谷を目標にしてきた。栗山氏の言葉に自然と笑顔。「そういう選手を見てこられた方に、そうやって比べてもらえるのはとてもうれしい」。その大谷やダルビッシュが日本ハム時代につけていた背番号「11」を今季から背負い、大躍進の予感だ。

昨季はプロ初登板で開幕投手を務め、最速160キロもマーク。「何度も言いますが1年間投げ続けて規定(投球回)達成が大事」。先発の柱としてフル回転を目指し、今キャンプで基礎を固める。【大池和幸】

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